|
詩人:甘味亭 真朱麻呂
自分が喜ぶよりも
他人(ひと)に喜んでもらう方が絶対いい
何かをもらうより
他人(ひと)にあげる方がよっぽどいいよ
なにがいいのかわからないけど気持ちが晴れるよ
人はやっぱり人に喜んでもらったりしたら気持ちがいい
いくらくだらないって言う人もほんとうはそんな心がある
誰にもそれは備わってる
人ってそんなもの
ほらありがとうって感謝されて不愉快になる人はいないでしょ
だからそれがやさしい人である証だよ
君も 君も みんなほんとうはやさしい人
僕も たぶんね
人にしてもらうより
自分がしてあげるほうが素晴らしい
なかなかできない事だけどやってみると案外気持ちがいいもんだ
他人の笑顔でこんなにもうれしくなれるとは
今まで形ある見返りを求めてばかりで
見返りがないやさしさなどは感謝されてもちっともうれしくなかったね
感謝なんて意味はなかったね
だけれど気づいたんだ
そのなにもないとは形あるものを示す
でもなにもないなんて僕の思い過ごしでありがとうって言葉があったんだ
ほんとうはそれだけでうれしいのに
形あるものよりずっと心に残るよ
形あるものなんていつか捨てちまう
形のない心に残るもののほうがずっと人の心に残る
死ぬまでずっとくたばってからもきっと
だから忘れない
あの笑顔 あの言葉
君や君の あの嬉しそうな顔
なんだかまた感謝されたくなった
それはおせっかいや嫌みな意味じゃなくて
感謝される事のすばらしさを身をもって知ったからだ
だから 今までは他人より自分だったけど
これからは そうじゃなくて自分より他人だ
それはほんのささいな事
それに気づくかどうかで言葉や表情は違った風に見えてくるもの
あんなに欲張りだった僕がこんな風に思えるなんて嘘みたい
昨日の僕から比べたらかなりの成長だよ。