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甘味亭 真朱麻呂の部屋  〜 「落ち葉のダンス」への投 票 〜

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[135657] 落ち葉のダンス

詩人:甘味亭 真朱麻呂


並木道の木枯らし吹きすさぶ道の途中
冬の冷たい風がフュルリ吹いて落ち葉をさらう
竹箒ではくように落ち葉の道の出来上がり
不思議なもんだ
自由気ままにダンスする黄色や茶色の落ち葉が悲しくはかなく冬の並木道にだけ響く街からこぼれた冬のメロディーに合わせて踊ってる

コーヒーブレイク
誰もがからだ休めする休日
カフェには並木通りのあのメロディーが少しだけ届く
その名は落ち葉のダンス
ありきたりだろう?
でも聞いてごらん
追憶の中にあるようなあのメロディー
思い出せば気がつくさ
その素晴らしさに
はかない命をもった枯れ葉や落ち葉たちが奏でる大合唱
でも地味な唄
フュルリ フュルリ
フュララ フュララ
思わず口ずさみたくなる

落ち葉のダンス
お相手はたくさんいるよ
飽くことのない娯楽ならここに
中世のダンスみたい
みんな赤や黄色のドレスやスーツを身にまとい並木道という舞台で舞い踊る
やがてその楽しいダンスも静かに終わる 寒さに負けて落ちてく葉っぱたち
木立は裸ん坊
寒そうにふるえる小枝
最後の一枚もあえなく強い風にとばされひらり地面に伏せるように落ちる

そんな風景の中に見つけた慕情 哀愁
切なさは本物
胸を焦がすような熱い何かこみ上げる
懐かしさは上辺

本当は悲しかったよ
本当は泣きたかったよ
いつも泣きたいよ

でも涙も凍えてしまうくらい寒い冬だし
それにため息も出ぬほど美しいものだから

毎年 なぜか
悲しいはずなのに
そこに命の終わりやまたひとつ人生の階段をくだったなという思いの深さや強さを感じてしまって

笑うよりなかった
スキを見せてしまう
ヘラヘラじゃない
本物の笑顔がそこに咲いた

あのステキなダンス
今年も期待して
なぜか僕は並木道へ風を切って自転車とばす 立ち漕ぎで…

2008/12/05 (Fri)
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