詩人:どるとる
素敵なメロディ
この身を包む
甘美な余韻に
酔いしれて
酔いしれて
街灯をいくつも
追い越して
誰かの笑顔に
会いに行こう
意味のない繰り返しも
意味のある繰り返しも
同じリズムを奏でながら振り返る人の思い出の中で輝くよ
この夜を超えて
夜明けへとたどり着こう
この夜を超えて
朝焼けへと飛び立とう
言い訳ならあとでいい
今はただ夜明けを目指して
無敵のヒーロー
マスクの下に隠した
甘いマスクで今日も悪と闘う
そのマスクの下には
涙を必死に抑えてるヒーローの悲しみがある
テレビの中のヒーローに憧れていた僕は
ヒーローはいつも強いものだと思っていた
この夜を超えて
まばゆい朝陽に包まれよう
この夜を超えて
新しい人や新しい出来事に出会おう
嘘で隠すなら 傷ついても素直な心にしたがって生きたい
今はただ夜明けを目指して
悲しみを抱きしめて
強がりもさびしさも夜の闇へ溶けて 消えてゆく
靴音 軽やかに鳴れば静けさの中に咲く
希望の花の色
あざやかにその身に
染め上げた 雨上がりの虹のように わけもなく ただ満ちてゆく潮のように 空っぽだったはずの心を喜びで満たすよ
夜は去り行き
朝になった街
波止場には
たくさんの海猫が飛び交う
おだやかな1日のはじまり
恐がることはもう何もない
悲しみは終わった。