詩人:望月 ゆき
アンドロメダの人よ
時折、
喧騒が吹き過ぎた
ほんのつかの間に
あなたの姿が
淡く とどきます
ともすれば
見落としてしまいそうな
線は
星星をつなぎながら
のびて、のびて、
いつか
銀河系の果てをも越えるでしょうか
アンドロメダの人よ
道すがら
あちこちにある
過去や未来への、扉。
わたしたちは
なぜ いつも
今、立っているこの時間の
ほんの1ミリうしろや
ほんの1ミリさきにある空間に
翻弄されながら生きているのでしょうか
月に祈りをささげるばかりの頃は、
過ぎ
アンドロメダの人よ
あなたが
おどろくほど、あっけなく
たどり着いた
その場所へと
階段を一段、一段、
のぼって
今、向かいます。