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詩人:甘味亭 真朱麻呂
またとない今日にサヨナラ 手を振ろう
もう味わえない今日の空気や匂いにバイバーイ
また逢う日までは悲しいけどありえないよ
常識がじゃまをするからもう逢えないってうそでいくら奇跡を装っても逢えないのは逢えないよ
ただ言葉にはできないな
僕がいくら平静を装っても君にバレたように
いつかそれは悲しいことに当たり前なほど
遠い過去として記憶の中で燃え尽きるから
ずっと熱いまま燃えてくれればいいけど
ありえないことをありえるっていうふうにはいくら僕でもできないから
悪いけど
逢えないものは逢えない
逢いたくないわけじゃないけど
今日にはもう二度と…
逢いたいけど
逢えない
そんな悲しい矛盾が今日もこの今日を原因として回るんだろうか
離れたくない今日に変わるのかな
削られていく命
少しずつ過ぎて気づかないほどゆっくり過ぎて気づいてみればだいぶあとになってから白髪頭に驚き目を丸くしてる始末
人生なんていわば常識の密集地帯、高速の渋滞、車の長蛇
マングローブみたいにかたい根を張り増え続ける
光合成 太陽の光を集めてもすぐに枯れてしまう木だから
僕は花を咲かせない
花を咲かせる木でも花を咲かせない それがこの木の悲しい運命(さだめ)さびしき宿命(さだめ)
そんな当たり前を当たり前にしないのは誰だ
そして
やろうと思えばできることも常識って言葉で黙らせる奴らは何者だ
だから逢えないよ
本当はそんな常識に言わされたみたいな言葉口にするのも嫌気がさすけど
今日にサヨナラするためには そう思わなきゃ今日の事ばかり気にして明日を直視できない 明日が見えない
だから 今日にサヨナラとムカつくからおならかましてやる
本当はサヨナラなんかしたくない 離れないでいいものならずっとずっと僕ひとりだけでも取り残されてたい 僕は僕で生きてくからさ。