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[171149] 不気味の国のアリス

詩人:どるとる


目的もなく ただなんとなく生きて
とりあえず今日も 言われたことをやって 面倒なことはなるべくしたくなくて
こんな思いをするなら 生まれなきゃ良かった たまにそう思いながらも うれしいことがあれば そんなことを言ってたことを忘れて 都合よく笑ってる僕がいる

迷子のように泣き叫んで 親からはぐれた子供のように
目的もやりがいも見失って
なんのために生きているかもわからない僕だけど どうせいつか死ぬならば 急ぐこともないと 生き方は多少乱暴でもからだがあるかぎり なんとかなるんだと今日も笑ってる

リアリティのない現実など 楽しくないから 悲しみも切なさもあってこそ 人生は楽しいんだよ

苦労知らずの僕でも
きっとたどり着ける明日がある
生まれた意味はわからなくても 生まれたからには容易く命を投げ出してはいけない
そんな気がするから今日も 急かされながら なるべく自分のペースで生きて 笑ってる

血しぶき飛び交う
生々しいリアリティを 童話絵本の中にも
重ね合わせて見つめりゃ 白雪姫も親指姫もかわいいこちゃんとはいえ誰ひとり幸せにはなれぬ
塗り替えられた
アリスの裏の本性
子供に読み聞かせるには刺激がありすぎるかい?

テレビを点けりゃ
事件のオンパレード
この世は地獄絵図も同じ
新聞開けば いろんな場所で人が人を殺めた そんなニュース毎日のことさ
どこそかの国のアリスは握りしめたナイフをかわいい人形に見せかけて 子供のために微笑ましい物語のヒロインになる

リアリティのない世界に夢を重ね合わせて
血しぶきはただの血のり 死ぬことはあっても殺められることはないと教育されたならまだしも 自分の身さえ危ぶまれる嫌な世の中だから
いつでも気が抜けないね
今日も幼い命だって
突然奪われてもおかしくないのさ

だからこそのリアリティさ

舌なめずりして うさぎの皮をはぐような。

2011/09/18 (Sun)
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