|
詩人:甘味亭 真朱麻呂
もうすべての事柄がすべて当たり前な一色の色に統一されて
僕らそれのことしか考えなくていいようになったらいいな
面倒のことから文句も言われず逃げられる 毎日はあまりにも考えなきゃ出来ないものが多すぎて疲れる
もし明日、旅に出るなら どこへ行こう?
君じゃないんだ
僕なんだ でも他人事
もし鳥になっても僕たちじゃおそれてしまって翼は広げられない、鳥は鳥だからこそ鳥の心を理解して空を飛ぶから
なんてさ奇跡じみた憶測だけ揺らしてた 夜を覚えてるそして今浮かんだその夜
何週間あっても何百日もらっても何年押しつけられる形で与えられても僕は決められない
たぶん一歩も動けない 進めないんだ
テレビゲームの画面に映るチェス盤の駒のように規則正しくプレイヤーの操作するままにだけ動く
それ以外は静止 無言 まるでロボット
笑いもしない
僕たちは決められた場所までゆこう
僕たちは結局は自分だけじゃどうにも決められない
だから他人さまに頼らなくちゃ 聞かなくちゃ歩き出せない
それを考えたら他人って貴重な存在じゃない?
嘘っぱちの宇宙 部屋中に広げて 何が楽しいのかわからないけど宇宙飛行士のまねごとする僕
まるで ちゃちなプラネタリウムだ
無重力世界プカプカ頭の中で宇宙遊泳する
そうやって想像は現実を追い抜いて悪のりで走る
イメージの中ではいつもヒーロー わき役なのは現実世界だけ
そうして抱いたいくつもの痛みとやがて生まれた人を疑う尖った心と自分を守るため命つなぐため人をだまして金を奪う方法
そうでもしなきゃ生きてこれなかった
生きていくのには仕方ない事だった
イメージの中ではいつでも僕は強くたくましい人 うそのない真っ正面な人
それでも夢から覚めるとき目を開ければそこに広がるリアルに僕のイメージはたやすくのみこまれて崩れるみたいに消える。