詩人:甘味亭 真朱麻呂
カラスがゴミ袋を漁ってる僕をみつめて
おまえもおいらと同じなんだなと言わんばかりに一声鳴いてみせた あの夕暮れ
人間落ちてゆくとこまで落ちていけたら楽なんだろうな
なにもしなくていい
なにもできない
死ぬことは難しくない
ただ真っ逆様に地面にパラシュートみたいに落ちていけばいいだけ でなければ首にロープを巻いたりするだけだ
でも まだまだ生きていたい
なぜか なぜか べつにやりたいことがあるわけじゃないけど
自分でもわからないんだ
なぜか なぜか このまま思いつきにまかせて死んじゃならない気がするし罪なことのような気がするんだ
だから カラスみたいに貧乏を通り越した人になろうが
僕は明日も生きてく
社会人は辞めても人間はまだ辞めてないから 生き地獄でも
僕は進む 進む まだまだ悪あがきしたいのだ
カラスに背負われて どこまでも進む 進む まだまだ僕は死ぬわけにはいかないのだ。