詩人:どるとる
底知れぬ闇の中から
かすかな光が見えた
力はそれほど無いが
優しさとぬくもりに満ちた どこにでもいるありふれた人だから
命をかけて 守りたい そう思った
悲しいときには 素直に涙を見せられるかい?
当たり前なこともできないんじゃなんて住みにくい世の中なんだろう
いつもいつだって
正確に物事を運ぶことばかり考えてるから 間違えることもなく なんて優秀な人なんだろう でもそんなの人じゃないや機械だろう
もがいて あがいて
転んで 膝をすりむいて 繰り返す過ちに今日も悔やんで 泣いて 時には正しさを怪しんで
誰かを心の底から愛して 誰かに愛されて
はじめて僕は僕でいられる
限界を決めたわけじゃないけどとりあえず今日はここまで
眠くなったら眠って
腹が減ったら何か食って 日が昇ったら起きて日が沈めば眠るみたいな 曖昧なでもわかりやすい時間の感覚で 毎日を過ごしたい
誰かに縛られてるようじゃ 自由なんて言えやしないや 本当の自由ってやつはねえどこにあるんですか?
教えておくれよ
ささやくように
そよ風のように
抱きしめている
果てしない愛を
母なる地球の片隅で
つつましく生きるあなたって人を
どこから見たって
平凡な人なのに
どうしてこんなに
愛しいんだろう
不思議だけど 守りたい 命なんて捨てても
あなたが光なら
僕は欲望に溺れた
影で それでも僕がいなきゃ光である君は存在できない
そしてあなたがいなきゃ 影も生まれない
光と影が交差するように 交錯するように ふたりはひとつで
ふたりでひとつで
いつまでも 変わらないまま 今日もくだらない話題で 馬鹿笑いする ような幸せ
感じて
味わって
時代のせいにするのは簡単だけど
他人のせいにするのはたやすいけど
あえて僕は誰のせいにもせずに
空っぽの頭ひとつで
この広い荒れ地を行く
車もなく 馬車もなく旅人は行く。