詩人:ヨワムシ
無音の世界に溶け込んで
僕は黒と同化する
そのまま黒に飲まれても
別に僕はかまわない
天使の羽を探したけれど
天使の羽はみつからない
いつしかすべて諦めて
いつしか黒と同化した
黒から白はよくみえて
きっとそれに焦がれてる
僕は白にはもうなれない
天使の羽も探さない
すべて諦めすべて委ねて
黒から白を眺めてる
いや違う
僕は黒にいるだけだ
自分で選んで
いるだけだ
白がすべてなら僕は
黒は諦めなのだろう
だけど僕はただ黒を
自分で選んだだけのこと
さあみてよ
僕の黒を
その白の世界から
僕がいるこの黒を
焦がれてよ
この黒の世界を
天使の羽は白にあるなら
僕は悪魔の羽ですら使おう
それに僕は握ってる
ずっとずっと握ってる
耐えて耐えて握りしめてる
この拳を開いたら
きっと黒じゃない色が
手のひらに広がるから。