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詩人:どるとる
日々生産と消費を繰り返して 無駄使いばかりする人があふれ
欲ばかり張るもんだから ゴミばかりたまって財布の中は空っぽ
頭の中も空っぽ
要るものと要らないものがあるなら 僕はどちらに入るだろう
要らないような要るような僕は どっちだろう
夜は長く粘っこく 時間にぴったり張りついて 重たいドアを開けるよ 昨日の夢を引きずりながら やっと眠れる 幸せ 感じながら
どうでもいいさ
くだらないさ
ああ いつか時が来れば 誰もが運命に逆らえず 静かに消えていく もう戻れない闇の中へ
僕らは静かに消えていく
ため息を押し殺す
ビルの群れを抜け
缶ビールを片手に
語る夢 儚く
明日の予定は何もないけれど 生きていくなら ふいの悲しみさえ笑い飛ばせる覚悟で行け
僕の影が伸びてゆく
街灯に照らされて
浮かび上がる僕の顔、頬に 流れる涙
今はまだ悲しみは拭えないけれど
何かを誓った夜
飲み干した缶ビールと空に輝く三日月
時代遅れのスニーカー
色あせたシャツ
すべてが要らないものだとしても 僕はきっと必要なものだね
降りかかる悲しみを 避ける傘がない
それでも 希望 捨てず 歩いて行くよ
太陽が空に昇るから
命尽きるその日まで
僕らは 静かに生きて行く
そしてやがて時が来たら 静かに消えていく
僕らは静かに消えていく
ただそれだけの一生
なんて素晴らしいのか
夜明けとともに沈め
悲しみよ 晴れ渡る心で僕らが笑うため。