詩人:甘味亭 真朱麻呂
僕はいったいいくつの仮面を被ってるのだろう
生まれてからどれだけの仮面を被ってきたのだろう
何枚仮面を被ってもそれは本当の自分には思えない
どのどんな仮面なら自分といえるだろう そもそも自分なんてあるのでしょうか
いくらとりかえても自分なんてわからない
仮面というものはきっと自分が生きてきた数だけあって
それは形のないものばかり 1日に何枚も被りなおすから一年に何枚被ったかわからなくなるほどだ
古い仮面をぬいで新しい仮面を被るけど
仮面とはきっと自分が生きた数だけ被るもので
一秒ずつ自分は変化するからその数だけ仮面は必要だ、一秒前の自分を捨てるために何かを新しくしながら人は生きる
何億回何兆回とも変わり続ける自分
自分ではその変化はわからない
仮面が被り変わるスピードは速すぎて自分でもわからないから
仮面の本性を 自分というものの正体を知るため仮面は被るものだから
いつか自分探しの仮面を被らなくていい日まで
仮面を被り続ける
自分に合うぴったりの仮面が見つかるまで
仮面は変え続ける
被っては脱ぎ 被っては脱ぎを繰り返しながらいつか本当の仮面
仮面とは自分の顔であり人前にでるときや人とつきあうときにどんな顔でどんなスタイルでどの仮面で人と向き合うかを選択するものだ
人間すべて 生き方そのものを決めるのが仮面だから
用がないときは外して醜い自分に戻る
仮面は心そのもの
人前に出ていないときそれが本当の自分
偽らない自分
それを知らずに人はずっと本当の仮面を探す
また知っていてもごまかすために仮面は被られる 仮面で隠す人もいる
仮面は悪いようにばかり使われる
ときにはいいことにも使われる
でも仮面はやっぱり自分じゃないから
仮面を外したときの何も被ってない自分が醜くても自分だ
それだけはどんな仮面で隠したとしても偽れない自分という素顔だよ。