詩人:Ray
僕が書いた手紙
君に宛てた手紙
今さらながら
引き出しの奥から
出てきた
中には同じ時に書かれたらしい文面のものが
いくつかあって
どうやら書き損じらしい
『突然のお手紙ごめんね。どうしても
伝えたいことがあって。』
そのあとには
君を好きだって気持ちが
こんなにも好きなんだって想いが
痛々しく書き連ねてあった
『こんなこと言われても
困るだろうけど、
“重い”と感じるかもしれないけど、ごめん。
ただ、それだけ好きなんだ。
捨てちゃってもいいから。』
そんなへり下った言い回しをする自分が
余計に痛々しくて
苦笑も出来なかった
思い出す日々
君を死ぬほど愛してた日々
いつも二人
一緒にいた日々
僕の中の時が遡って
胸を勝手に締め付けた
君に宛てた手紙
僕が書いた手紙
君はもう
捨ててしまったかな