詩人:どるとる
夜空に輝く 星の子供たちよ
もうすぐ 待てば 白い異国の子供たちが
この街を埋め尽くすほどに 降り注ぐだろう
僕は窓辺に佇み
イメージの中に
あるような
寒さの中に灯る
優しさやぬくもり
そんな暖かな冬を待つ人でいるから
珈琲カップに注ぐ
淹れたての珈琲
喉を流れる
熱い エスプレッソ
夢か幻か 神様の悪戯か
声も凍えるほど 寒い冬の夜
僕は冬を待つ
何もないこの部屋で
僕はただ冬を待つ
雪の子たちを待つ
赤と緑の映える25日に僕は大きな袋を持ってあらわれるあの人に似せて
君にとっておきのプレゼントを抱えて
会いに行くよ
星のような灯りを
拾い集めながら
イルミネーションより輝くようなつもりで 眩しくきらめく瞳を見開いて 扉を開ければ楽しいクリスマスナイト
鈴の音色が 耳をくすぐる夜は
きっとどこかで あの人が夜通し ソリに乗って…
白い子供たちと戯れて
寒さも忘れ はしゃぐ夜よ
思い出だなんてつまらない言葉で 束ねられないで
解き放ち 何度でも はじけ飛ぶような活発さで 冬が来るたび街に降り注げ
冬を待つ人は
やがて
冬を見送る人になる
でもまだそれは
先のこと
今はただ冬を待つ
今はただ冬を待つ
少しずつ 寒さ増す
白い季節の鼻先で
佇む僕の明日よ
まばゆいほどに
輝いていけ
冬よ 冬よ その白さは罪だよ
僕はあっという間に魅せられてしまう。