詩人:甘味亭 真朱麻呂
花は咲く
でも散りゆく
その始まり 終わり
花は始まりは知らなくても終わりは知ることができるよ
どっちも自分の気持ちや意見とは無関係のもの
そんな仕方ない事には人間は干渉できない
ただやさしい覚え方で覚えさせられた摂理の風が吹けばそう人生は終わる
ろうそくを吹き消すように
痛みと苦しみのあと
人は召されていく
花が散るように
花が枯れるように
もしかしたら痛みのない死もあるかもね
だけどその痛みは肉体的な痛みにとどまらず精神をかき乱す痛みもあるから
悲しいんだ
花はそれでも散る
それが決められた運命(さだめ) 曲がらないおきて
それをわかってても認めなくても関係ないというように知らん顔で連れ去る
花はいう 涙は流さないけど 悲しいよと
そんな小さな形もない花の想いは空に昇ってゆく
どこかへ向かって
どこかをめざして
それが花想心
しゃべれない
生き物たちの
たしかな想い
たしかな気持ち
それが花想心
今 神様の手元で光る
僕の命もやがてあなたの手元に還るかな
また生まれ変わるため
僕の命はしばらく休む 眠るように休む
それもまた花のように散りゆく運命をもつ小さな僕の花想心
花の想いをかりて今ここに記す すべてはうそ偽りのない真実の言葉 花想心さ…