詩人:どるとる
欲しいのは 名誉ですか?莫大なお金ですか? 君のその膨らんだ心の中の欲望を 満たすのはつかってもつかってもなくならない金ですか? だけれど
お金持ちだって不満はあるらしく
生きているかぎりは
欲望はなくならないらしい
幸福という種を街中にばらまいても
誰一人 同じ価値観を持ってる人はいないから 誰一人 幸福にはならない
所詮 人だから
選べるならば
この胸の高鳴りを
抑えるような
欲望黙らすほどの幸せを所望
この世界はまるで
サーカスの舞台上だ
誰もが嘘をつき
たまには人を傷つけ
人の目はばからず
得するとあらば
媚びを売りゴマすって
あの手この手でのし上がろうとする
心だけ貪欲な
嘘つきのピエロも同じ
感情隠して かくして僕らは 手に入れたお金で 涙を買うんだ
笑いすぎて 涙も出なくなったころに 手に入れた悲しみでちゃんと泣けるように
今日も 仕事帰り
僕はピエロの化粧を落とし 人に戻って
枕に顔をうずめ泣くんだ
そして何度でも明日が来るたび 僕はピエロになる
嘘をつくなら 得意中の得意さ
僕は幸せですよ
不満なんか 滅相もない
なんせ 道化師ですから。