詩人:どるとる
神様が 振ったサイコロの目が 僕らの人数の数だけ出たから僕はこの世界に生まれ気づいたら目覚めたときには僕は僕だった
遠い昔、哲学者たちが解こうとした愛という謎は今もって謎のまま
ただ僕らは意味さえ知らず愛し合う
浮かんでは消えてく
はかないうたかたの日々 わずか数秒たらずのまばたきの合間に視界からいなくなるだけで さみしくなるなんて僕はなんて愛にほだされているんだろう
『人生は驚きと発見の連続』 コロンブスの卵的理論 なんやかんや 言いまくる 哲学者の傍らで 僕は何物にも縛られない歌を歌うんだ
まるで風のように
とらえられない
自由の翼 心に生やして
僕の中の時計が完全に止まってしまうまで これが夢だとも現実だともつかない 世界の中で 朝と昼
そして夜を行き交う振り子のような毎日を送るよ
そしてまた 残像のように君の姿がまぶたの裏に 浮かぶ
暗闇の中にも君の 笑顔が浮かぶ
まばたきの合間にだけあらわれる 理想の人なんて 忘れてしまうくらい 君はそれを通り越すほど美しい人だ
そうか 長年 頭を抱え 愛という哲学を解こうとした哲学者は間違っていたんだ
愛は哲学じゃない
根本的に間違っていたんだ
愛は形のないものだから 哲学や理論の型にはまるわけもないんだ
だから僕は いつも
理論や哲学の届かない
常識からはみ出したところで君に 救われ
そして愛されている
資格などあるかどうかなんてわからない
けれど間違いなく
思うよ
僕は君がだいすきだ。