詩人:望月 ゆき
ぼくらは、とかく秒刻みでしか生きられない
ようにできていて
あわただしく
世界は今日も明日へと足をすすめる
そこに待っているたったひとつも
ぼくらは知らない
世界はどうしてか
いつも早歩きがすぎる
おにごっこのおには、だぁれ
夕暮れになるとかみさまが出てきて
ぼくらに教える
「もうじき、夜が来るよ。」
かみさまはなんでも知ってる
それだからといって
「はやく、おかえり。」
とは、言わない
そのかわりに
ブランコの向こうで
おかあさんが呼んでいる
2005/04/14 (Thu)