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[136756] 不思議のなかで

詩人:甘味亭 真朱麻呂


生きているというだけで素晴らしいのさ

ボクはその単語を聞いてしまったら涙が止まらなくなるよ
同時にその裏に隠された死という終わりをイメージして感じてしまうから

形あるものはすべて元の鞘に戻る
行ってきますと言った少年も日が暮れればまっすぐ家に帰るように
ただいまという言葉を持ち帰りそれを渡す代わりおかえりという言葉をもらうように

生きていることがとてつもなく不思議すぎて
自分が不思議で
何もかも不思議で
流れる時間 そして今 ボクは不思議な囲われてる
閉じこめられている
不思議のなかで生きる
不思議のなかにいる

いつでも

だから涙は止まらない
それもそのはず
涙が止まらない理由があるから
涙は流れ続けるし涙をボクは流し続ける
決して意図してじゃなく自然に自然に流れるんだ
不思議にふれた心が涙を流してるみたいに

嬉しいよな悲しいよな不思議のなかで笑ったり泣いたり
そんな繰り返しが素晴らしいと気づいてはじめてあふれた涙
それ以上言葉はいらない
絶対的な終わりをまた感じさらに見えている世界が愛しすぎて悲しく青くなるから
まだまだ世界を好きでいさせて
まだまだ汚れない真っ白な心奪わないでね

ボクは罪はおかさないから
ただいまも言うから
そのために今日も苦しくてもちゃんと寄り道せず帰るから
それでゆるして
これでゆるして。

2008/12/21 (Sun)
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