詩人:甘味亭 真朱麻呂
昨日まではしっかり事細かに隅々まで記憶していたこと
なぜか一日経つだけで薄れてしまう
このままでは年老いて老人になったら何も思い出せなくなる
人はやたら面倒くさがるから
そのうち生きることさえイヤになるのかな
でも死ぬにしても全て面倒くさがるなら死ぬことも面倒だよ
だからなにもできない
本当しょうがないなあ
耳の奥でかすかに記憶が崩れる音
バタバタと倒れながら記憶が壊れてく
ウィルスに侵されたパソコンみたいにまったく使いものにならない
メモリークラッシュだ
思い出さえもはや虫の息
そんな結果を望んだのは自分だよ
招いておいて涙なんか見せんなよ
僕よ 僕よ 僕よ
それでも悲しくて悲しくてしょうがないんだよ
泣かせておくれ。