詩人:halcyon
人魚姫のお話が大好きだったあの頃の、あたし。
自分を捨てれるほど大切な人がいた彼女に、
どうしようもなく憧れた。
「命を助けた愛しい人。
あなたを想い
人に、なったの。
私は
この声と引き換えに
あなたの
隣に立つことを選んだの。」
自分を捨てて
愛することを知った彼女。
それでも、
一途な想いは泡となって消えた。
あぁ、神様。
あたしはもう、
人魚姫にはなりたくないです。
彼女への憧れは、
砕いて海に返しましょう。
すきなひとができました。
しあわせに、なりたいです。
「あたしは、泡になってきえたりしない。」