詩人:蛍
「君は卑怯だね。」冷めた瞳(め)で貴方は言う。ええ、そうよ。私は卑怯者。淋しくなっても崩れ落ちないでいるために私は逃げ道を作った。私は逃げ道を隠した。そして逃げたの。ええ、そうよ。私は卑怯者。貴方が逃げ道を埋めてくれたら貴方が逃げ道を壊してくれたら…もう貴方のなかに私は映らないみたいね。