詩人:Taraco
心に深手を負った者は
もう一人の自分を作り出すものですか?
私の中には、私と私と私がいるのです。
虐待を受けた幼児が、
他の人格をつくりあげるような
そんなものなのでしょうか?
私を動かす私
私は私自身の身体をもつ私
もうひとり居るのです。
私は、その子が愛しいのです。
頑張ったその子を
私だけは、抱きしめて、認め誉めて
そして逝かせてやりたいのです。
ほんとは消えて欲しくない。
でもいつか知らない間に、
消えなくてはならないその子が、
可哀相で愛しくてたまらないのです。