詩人:ユズル
見渡せば 整列した デスクに
難しい仮面を与えられた 人 のようなもの
チクチクしている 世界に 足がすくんだ
時間が 過ぎるのを 息を潜めて
無機質な 灰色の群れの中で 待つ
ひとりひとりは とても 暖かいこと
僕は 知っているから 余計 ばかばかしくなる
どうして 世界は こうなんだろう
僕の瞳が 濁っているだけか
どうして 心から 笑えないんだろう
君の優しさも かき消される
こんな 世界で
荒んでいる と 誰かに 哀れまれようと
荒んでいない 景色が 見当たらない
蜃気楼の向こう 綺麗な国が 隠されている気がした
越えたら そこも 汚い 埃まみれの街さ
どうして 僕は こうなんだろう
世界が 後ろ向きに 廻っているんだ
どうして 心が 冷たいんだろう
君の優しさも 切なさに変わる
こんな 世界で