詩人:甘味亭 真朱麻呂
セミの生涯はあまりにも短すぎる
その何日かの少ない時間の中で僕らの何倍も濃い命のふるえを感じるのかな
恋も憂いも夢もすべてはすぐに泡と消えるのに
恋したいし
夢見ていたいよ
そんなセミの気持ち
はかない恋のメロディにのせて歌うよ
夏の間中
ミーンミン ジーリジリ ツクツクボーシ
セミはその悲しみそして尊さ 僕らにはわからない言葉で歌ってる
セミのうた
来年も聞けるのかな
そのうたがやんだときセミは夏の終わりとともに目を閉じる
羽をたたむ 地に伏せる
夏の陽射しの下で干からびながら色のない目をしながらもきっと天国で歌ってる
セミのうた
セミのうた
セミのうた。