詩人:さみだれ
世界の終わりはきっと黄昏で
夜明けにも似た目眩を覚えることだろう
傍に咲く草花や
それを動かす風
見落としてしまいそうな星に既視感
ああ知っている
何もかもくたびれて
それで目を閉ざしたこと
月がはっきりとしないこともまた
俺は知っている
始まりなんてなかったよ
これからもないんだよ
曖昧なままにして受け入れていくの
過去も未来も
現在すらも超越して
あらゆるものが終わりへと向かってる
素晴らしい夜明けへと
世界の終わり
冷たい風が頬を撫でる
行き場をなくした雲が散り散りに
途方のない旅に出る
あなたは瞳を輝かせ
うれしそうに見守っている
ああそうだった
何もかもそこに繋がっていたんだ
時間をも内包するそれが
すべてだったんだ
あなたは知っていた
世界の終わり
その先を