詩人:めろでぃ
アタシ色に染めたいから
男と会うときは
香水をつけてた
全身に纏って
白い海で絡みついて
快楽で溺れさせてあげる
でも
アナタだけは違う
染めてはいけない
染まらないから
見つかっちゃいけない
かくれんぼ
10数えても
目を開けないで
アタシの香り
持ち帰らないで
次がなくなってしまうから
女の勘ってスゴいのよ
アタシも女だから分かるのよ
アナタを縛りつけてる
その左手の指切り落として
くわえてあげる
帰りたくない
帰らないで
言えないけれど
最後の口づけで
悟っていたでしょう
それでもアナタは
ドアを開ける
鏡で髪を整えて
なかったことのように
いつもの場所のドアを開ける
着いたら連絡してねって
アタシには言うけれど
アナタは着いたら
連絡しないのよね
連絡がないのは
着いた証拠
壊せないものほど
壊したくなる
手に入らないものほど
欲しくなる
昔からそうなの
アタシったら
無い物ねだり