詩人:甘味亭 真朱麻呂
悲しみに沈んでいる僕のうつろな瞳が映し出すいつもとは違う青みがかった景色
まるで深海にいるみたいな気持ち 大げさにいえばすべてがどす黒く見える
どこまでもどこまでも深く潜ってゆく
悲しいはずなのにやけになってもう悲しみにひたってしまえと笑っていた
誰も彼も敵みたいに思えるよ 本来はきれいなはずの夕暮れにさえ嫌われてるんじゃないかとか妄想している
悲しみはとても美味しいから次から次に手が伸びて バクバク食が進む
もっと胸を焼くせつなさがほしいよ なにもかも忘れてしまうくらいの悲しみを僕にください
この涙は行方を告げずに次々に流れては消えてく
矢印ばかりに操られて 行き先は否応なしに決まってる
自由に生きてるつもりでもカゴの中だけの決められた自由に惑わされ満足してる毎日と孤独なおいらの心をわかってくれる人がいるなら今すぐ会いたい
おみくじを引くように簡単に決まるなら手っ取り早いのに
美味しい 美味しい
繰り返しながら
泣いてる僕は本当を隠す 本当は食べたくないのに
食べさせられるよ
嫌いな悲しみ
食べたくないなら
どうぞご自由に
あとのことは知らないけどなんて捨てぜりふみたいに世の中はいうよ
神様 自由って言葉の大きさもその意味もわからない
いつまでも幼い子供でいたい僕には難しすぎる
だから半分は残してもいいでしょ
生きていたいけど生まれてしまったからには簡単には命を絶てられない僕の悲しみもわかってよ
頑張ってる僕らのこと
本当は生きてるだけで素晴らしいしえらいはずなのに
余計な当たり前や嫌みな常識があるから肩身の狭い思いで少しそれからはみ出てるだけで白い目で見られるんだ
たった一度でいいから本気で笑ってみたい
どこか消えない不安が後先の不安までが僕を縛るから笑えずにいた
そんな僕の空っぽの空虚を満たすディナーをさあ。