詩人:甘味亭 真朱麻呂
あこがれの的の恋はいつも人の頭の上で輝くものなのです
大量に流した涙や今日1日だけで浮かべた笑顔はすべて大切な人にむけるため捧げたい
人が人の上に積み木みたいに階級や年齢ごとに積み重なってるみたいに 上にいけばいくほどに偉ぶるヤツらが嫌みなくらい笑う
それはおいといて
なんて逃げ道は社会という土砂にふさがれた
もうオトナになったら逃げられない
責任という重い十字架 地に還るまでおろせない
弱気な僕もいつのまにやらオトナになっていて
ふいの出来事
鏡に映った僕の姿にびっくりした
あんまりにも変わらなさすぎたから
イメージにまたがってどこへでも行こう
もう決まりなんかにはじゃまされない
だけどいつの間にか落としてしまった夢やあこがれが切ない
机の引き出しのいちばん奥にある色あせた日記帳
内容さえとぼしいうえに思い出す記憶のどれもが吐き気がするくらい悲しい記憶ばかりで
きらめく思い出なんてないと思ってた
けど 生きてる今がなぜかとてつもなく幸せな気がするんだ
それはきっときれいじゃない思い出を抱えすぎたから当たり前なことがとてもきれいに見える
あんな日やこんな日
どんな日もきっとそぼ降る雨がぱらついていたよ
でもその中でも笑顔になれた瞬間があったのだろう
ただ忘れてるだけさ
あまりに昔すぎて
万華鏡 キラキラ キラリ のぞいてみれば
案外幸せだったな
ふつうの幸せが今思えば涙が出るくらい幸せだったな
僕のポケットふいに探れば
薄汚れた包み紙の中で光るきれいな思い出が顔を出す
まだ飴は舐めかけさ 時間の旅は始まったばかりだ
見た目じゃ薄汚れてるだけにしか見えないが中をあければきっと素晴らしいもの
誰がなんといおうとも僕はつよくつよくそう思う
だって心は旅はまだまだこれからだと叫んでる
抑えきれない想いが外へとめどなく溢れだす。