詩人:どるとる
1秒先の出来事が
僕を幸せにするなら
その1秒には少しも意味はない
おおよそ百年あまりの時間の中 うたかたのように 消えてくいくつもの気泡
今日より昨日が
でも昨日より明日が
やっぱりもう少し先の未来が
僕が思うような
都合のいい明日など来ないさ
暗闇に閉ざされた街
人気のない商店街を歩いた あの日の夜
シャッター街の夕暮れ
冴えない自分冴えない昔思い出せばきりがない
消息を絶った
明日はもう多分
見つからないよ
僕がイメージしていた未来なんてただの作り物
くだらない
全くくだらない
そんな明日は来ない
くだらない
くだらない
くだらない
明日はもっとくだらない
僕は消息を絶った
昨日までの僕と
今日からの僕を
探している
今日の僕の元気を
昨日の僕に与えるために またいつかのように笑えたらいいな
明日の消息はまだわからない
明日の消息はまだつかめない
足取りは つかめない
1秒先の出来事が
もし僕を危険にさらすなら その1秒にも
ちゃんと意味はあるのかな
そう思ったら 一分一秒さえも 大事に大事に生きなきゃと思うよ
明日の消息は風の中
僕はなぜか笑う
僕はなぜか笑う
まぶたの裏に焼き付いた忘れようとしても忘れられない記憶のように まばたきの合間合間に 見える景色が 涙に洗われ
輝いた。