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[99919] アンニュイ

詩人:花房優希

僕の心に雨が降る

止むことのない雨が降る

ざぁざぁと音をたて、耳を劈くほどに

古傷に沁みる

気だるさが身体を支配する

いつかは水溜りになり、長靴で踏み荒らして、虹の存在を知ることなく

傘が見当たらない

どこかに置き忘れて来たらしい

それがどこか思い出せない

頭皮を濡らし額を伝い、頬から顎へと

ポタリ ポタリ

なにかが、落ちてゆく 音

目を瞑れば止まぬ音

目を開けても傘はない

どこまで歩いて来たのだろう

それとも走って来たのかな



今日も止まぬ雨に、道を見失ったまま

2007/04/10 (Tue)
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