詩人:ミドル
心の中の泥のような汚い感情に
塩分を少し
まずい筈なのに文句も言わず
友達は食べてくれる
お腹一杯の筈の恋人は
私の分も食べてくれる
平らげられた皿を片付け
綺麗な水で丁寧に洗う
“片付けは私の仕事”
友達が言う
「今度食べる時は変わった物が食べたい」と
恋人は
「何も言わない」
“次の料理も私の仕事”
『今度は美味しい物を出すよ』
私の言葉に
友達は
苦笑と疑いの眼差し
満面の笑顔と輝かしい眼差しの
恋人
── また 絶対に来てください ──
心の中でそう叫んだ時
綺麗に盛り付けられた次ぎの料理が
机の上に少し置かれた