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詩人:亜子
目をさますと
白々しい壁
窓辺の明かり
勢いをなくした豆電球
脱ぎっぱなしの服はだらけて
ひらいたままの携帯電話と
投げだしたきみの面影
居座った昨日をゆり起こす
なんてことない夜明け
さあ とばかりにとび起きていた気持ちは
太陽と平行に昇るのも
いつのまにかずいぶんと重くなったけれど
昨日から譲りうけたぼくを試したくて
縫いつけられた新品の朝がとりあえずの踏み台になる
笑っちゃうほど小さなジャンプを
霧の庭からは
金木犀がすくいあげた
そのうち昨日のきみとぼくはいなくなるから
なにか変わったことも
なにも変わらなかったことも
怖がらないで
今日のぼくに触れてみて