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[172656] 北風のような人

詩人:どるとる


街も木々たちも
寒そうに 風にふるえてる
何も着込まずに 寒そうさ

季節は風のように
ただ過ぎ去るばかり
思い出ポケットに詰め込んで歩く

頭の上に 広がる
空に 雲が流れ
僕はここにいる
足元確かめて気づく僕はお化けじゃない
ため息なんか
のみこんで
歩いていこう
何をなくしても
僕がいる 君がいる

襟を立て 僕はゆく
風に吹かれながら

風当たりなんか気にしない
世の中に吹く風がどんなに冷たかろうと
僕は生きる希望を失ったりしないさ
どうぞおかしかったら笑えばいいぜ

僕は僕の決めた道を進むんだ
甘い蜜にたまにたまに 誘われるけど
人間らしくていいじゃないか

ああ 期待なんてまるでされないけど
重たくって期待されないことも まあ いいかなって思うフシもあるからね
このまま

ひとり ひとりきり
案山子のようにね
空っ風に吹かれて
僕は

さみしそうに道の両側に立ち尽くしてる
木々たちのように
何かにたえて 笑えない そんな日々ごめんだね お尻を向けて
サヨナラさ

落ち葉の雨に降られてしまう午後
日差しも差さない午後
外は寒いから
出たくないのさ
でもね 風の子は平気そうに 遊びまくる
僕はもうそうだった
子供じゃないさ
だけど いいじゃないか
僕は僕なんだから

間違ってるかもしれない
だけど僕は僕として生まれてきたからにゃ
僕の好きなように
思いのままに生きてみたいんだよ
それのどこが悪いのさ
傷だらけになったって笑えるさ
さあ 行けよ
おまえの足跡が途切れるところまで

口笛が遠ざかるように
あとにはただ風が吹いているだけさ

北風のような人は言う
心に 愛があればいい

罪の重さは それが事実とするならば
どんな罪だって 裁かれるには間違いは無いが人の生き方は多種多様

結果なんかより僕が大事にするのは
その人の心が求める明日に向かうこと。

2011/12/10 (Sat)
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