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詩人:甘味亭 真朱麻呂
捨てられたのさ
心ない人に
ポイ捨てされたのさ
ポイ捨てされたのさ
ペットボトルくんは川に流されて
やがて川の下流に行き着いた
魚釣りをするおじさんとその隣にはおじさんの背中にもたれて眠る子供
夕暮れ時になり
あたりも暗くなっておじさんと子供も家に帰ってく
僕だけひとりぼっちだ
遠くで影が揺れているのさ
みんな リサイクルしようぜ
リサイクルすればまた使いものになるよ
再使用できるよ
ただ廃棄処分するより絶対地球にやさしいよ
捨てられるペットボトルのことも考えてね
自分たちのことばかりじゃなくて
ただのゴミにしないで
シャツや鉛筆に生まれ変わりたいよ
せめてまたペットボトルに
せめてまたペットボトルに
僕は生まれたい
ペットボトルは旅の中でそんなことを思いながら永い眠りについた
もう僕みたいな犠牲者は出さないで…と言い残しながら。