詩人:どるとる
ひとはいつでも
しぬまで いきる
はたらいたり
こいをしたり
さまざまなかたちで
さまざまなばしょで
それぞれいきる
おもいおもいのじかんを くらしながら
ひとは ひとらしく
ひとのように
きょうもあしたも
ひがのぼれば
おきて
ひがしずめば
ねむる
たんじゅんなひびをいきるだろう
ひととひとがそろってはじめてうまれるあいややさしさがある
ひとはひとのなかでしかいきれない
ひととしかあいをむすべない
だけどひととはこころがきよいひとをいうんだから ひととよべるものは ひとのかたちがなくても
ひとにやさしくでき
ひとをおもいやれるこころがあるのなら
それさえひととよべる
ひととひととのまじわりのなか ひととひととのきずなはうまれ
ひととひととのなかにきれつがしょうじ
ひとはひとをにくみ
ひとはひとをきずつけ また ひとをなじる
だけどひととひととのあいやきずなゆうじょうはひとのなかにしかうまれない
ひとのあいややさしさもひとのなかにしかない
ひとをかたるなら
ひとのあいややさしさをしることだ
だけどそれだけではひとにはなれない
ひとはひとのいたみをしりはじめてひとになり
ひとはひとのおもいを はかりはじめてひととなる
ひととひとくちにいってもひとにもたくさんのひとがいて
ひとのなかにも
たくさんのものがたりがある
ひとのなかに
ひととひとのなかに
ひとがうまれ
ひとがそだち
またひとをうみ
ひとをそだてる
そのくりかえしのおわらないうちは
ひとはひとのなかに
あいをもとめ
やすらぎをさがす
ひととひととひとかたならぬ
ひとよにゆめみごろ
ひとりのひととき
ひとがひそひそひとりごと
ひとかたまりのひとのむれ そのなかで
ひとりひとりごち
ひとまずひとりで
ひといきひとつ
ひとは ひとのそば
ひとは ひとのなか
ひととひととでひとをほりさげる。