詩人:甘味亭 真朱麻呂
僕は弱虫 誰も僕を心配さえしない
僕は一人者の孤独なやつさ
明かりを好む虫たちは暗い部屋でポツンと点いているテレビに群がり今夜もカサカサ音を立てている
何かと住み心地の悪い世界だ…それでもこの世界が好きで嫌いなわけじゃないさ
あれれ笑顔 どこに落としたかなあ
笑い方すらもはや忘れた
ワタクシは狂喜の街で今夜も喜び悲しみ声にして雄叫びをあげながらさまようのだ
ひとりきりのワタクシは大根役者の顔で満足そうにニヤニヤ笑っている
何がそんなに嬉しいのか
何にそんなに笑えるのか
何故にそんなにおかしな顔なの?
よく見りゃ笑いながら涙を流してるじゃないか ねぇ…
ピエロの仕事は疲れたよ
サーカスは疲れるよ
真夏の暑さにも真冬の寒さにも嫌気がさしたから僕は春の季節へ逃げたい
でも何かが僕をはなさないから逃げられない
一日中踊り明かして
一昼夜歌いまくって
それで満足なら安い人生だ
もっともっと欲望をフル回転させなさい
そのための欲望だ!
目を覚ませ!
もう少し眠らせて
そんなことしている間にすべては過去に流される
大切な思い出も
闇のむこうに光が見えたら
空に昇るまばゆい朝を探しにゆこう
そこには君の求める世界があるはずだ
その世界でしか人は夢を見れないんだ
まやかしの夢に逃げ込んでも時間に引き戻されるだけ
無駄な抵抗はやめて出頭しなさい
心の鉄格子の中でうなだれるだけのあなたよ
機は熟した
今こそ収穫の時
もぎたての熟れた果実をさあ召し上がれ!
今、狂喜の街に朝がおとずれる
闇は明けた
ひとすじの希望からすべては変わったんだよ…
根拠を探すまえにばかなくらいばかにされるくらい旅をしてればそのうち見つかるだろう
おきにの未来が
その夢が
そしていずれわかるよ生まれた意味 この旅の謎が解けるはず