詩人：甘味亭 真朱麻呂

この世界はまるでクロスワード 解ければもれなく夢という贈り物が手に入る
横縦斜め様々なヒントをもとにして隠れたこたえを導き出してく 似てるだろ？
ほら 一面 白黒模様
でも 本当はこの世界には白黒以外通じない掟があり 僕らはそれに時おり泣いたり笑ってみたりする
ありふれた意味での常識が今 僕らのイメージと重なる
だけどイメージと常識がだぶる だぶる
まるで合わないそのふたつ

急な下り坂を自転車で思い切りブレーキ使わずに突っ走る人たち
何が待つかはたどり着いてのお楽しみ
その先にあるのは涙か笑顔か なんだ

笑ってるようで泣いてるようで怒ってるようで 僕らは
何もしてないようで何かしてるようでやっぱり何もしてない
お暇なようで忙しいようで寝苦しいようでグッスリなようで
いろんな出来事やこたえの中で本当の自分を探してる 今も

たくさんの扉をあけて
その先に何が待つのかわからなくても
僕はあける 何か期待して何かにおびえて
見えない明日に立ち向かう その勇気だけでもほめてほしいもんだ

行き当たりばったりのクロスワード
白か黒かわからないけどいずれは決める

その中間の灰色はだめなの？
へそ曲がりでもいいじゃない常識から少し外れた考えもったっていいじゃない
誰かに迷惑かけない程度ならかわいいもんさ
さあ それより なにより はじめよう
楽しい 悲しい
人生というクロスワード

成果や結果は二の次で大事な今だけ見つめていれば
いつのまにやらそれが自分の願う場所へといざなう

それが不思議なとこさ

また今日も空白をうめる
限りない空白をうめる
終わらない 終わらない
クロスワード

それはただ夢のため
それはただ自分のため
それはまた人のため
それはまた世のため
それはそうなんとなく
鉛筆にぎる。