詩人:甘味亭 真朱麻呂
夕陽を探して 立ち止まる道の途中
朱に染まる空
見上げればキミの心は赤く染まる
夕陽と同じ色にね
まるで周りの色と同化するカメレオンみたいだね
さよならの時間は幼い二人を突き放した
幼い日々の楽しい時間は悲しいくらい早く過ぎた
楽しければ楽しいほど人生の陰に近づくのが早くなる
なんだか涙がでる
キミの影を追いかけて
気づけば夕暮れ
言葉もなく目配せでさよなら
手を振り
わかれる
別れ道
さよなら さよなら
なんだかキミとはこれきりもう会えない気がする帰り際
小石を蹴りながら帰る道 帰り道
二人は同じ夕陽の下 オレンジ色より少し薄い色をした空の下 同じせつなさにきっと胸を焦がしてる
幼い日のジレンマか
心がさわぐ
夕陽を探して立ち止まった道の途中で
今日も新しいせつなさの真下であふれる涙をぬぐう少年
立ち止まっては歩き出す少女
悲しいくらい時間は二人を大人にしたね
つまらない常識にまみれた心が泣いてる
そうしてまたつぶやくのさ
あの頃はよかった、と。