詩人:どるとる
『かくなるうえは
この 命 絶とうとも
思いを 果たそうぞ』
彼は言った
辛辣なる 口振りで
タクトを振るわば
メロディーが
鳴りだす
君の思いのままに
楽団は 群れをなし
君の振るうタクトにしたがって
フルートは鳴り
ビオラは 踊り
ギターは 唄い
それぞれの楽器が
それぞれの良さを
持ち寄り ひとつの
ハーモニーを生む
僕は指揮者
さあ 人生を始めよう
あしたを示す指揮棒を 振り上げて
さざ波のように
小刻みに 時を打つ
命の時計が その役目を おりるまで。
2012/01/07 (Sat)