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詩人:甘味亭 真朱麻呂
願っても美しい花にはなれそうにないけど
大好きなあなたの心の中で凛と咲いていたい
ずっとこのまま
愛し合っていけるなら僕はこれ以上の幸せはないから
僕のそばで咲いていてね 愛しあうふたりだけにゆるされた場所さ
悲しいのに無理に笑わなくてかまわないから
涙は明日の君をつよくしてくれるさ
そんな言葉しか持ち合わせはないけど
いつの日か君への愛を確かにするための何か探しておくから
待っていてね
もうしばらくのがまん
咲いた花はやがて枯れていくのが運命(さだめ)
それでもそれでもゆるされた時を精いっぱい命が続くかぎり流れゆく時を生きよう
ビルに阻まれたこの汚れた街の片隅でひときわ清く美しく咲いていよう
悲しみをたがいに癒しあって
喜びをたがいに分かち合って
いつもいつもそれなりを基準にして最低限の日常を刻んでいけばいいんだ ふたり
うまい言葉や態度なんてちっとも要らないから
どうか不器用でも愚かでもいい 僕もそうだからなにも変わらないさ
僕と同じようにただばかみたいにひとりの人を一途に愛してください
この僕を
君が愛してくれるなら僕も負けじと愛し返すから
凍えそうな冬の深い夜の闇の中に素手で突き出したこの手を握り返してあたためておくれ
僕の中でうごく世界が凍結するまえに君の愛が欲しいんだ。