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詩人:甘味亭 真朱麻呂
今も僕の中に鮮やかに残る記憶たち
はるかずっと遠くまでつづいてる
まるで世界一長い前代未聞の仮装行列だ
それぞれが思い思いの格好で並んでる
そのすべて
うそを言わないなら愛してるとはにわかには言い難いけど
そのすべて
うそじゃなくて鮮明に残しておきたい
悲しい記憶も含め
そう思える今が幸せだからというわけじゃないんだ
ただ残しておきたいんだ
事実として
どんな悲しい記憶もどんなに偽っても自分の中でうそには変えられないから
今 僕は 勇気を振り絞り心の中の見えない瞳で記憶の中にある過去たちに会いに行く
なんだか笑ってる
なんだか泣いてる
なんだか切ないな
自分が自分を見るといたたまれないよ
でもそれが自分だったんだよ
今では過ぎ去ってても紛れない世界の事実
そうだなあ
カッコ良く言うなら
僕は今
現在からのぞく過去の眺めを見てる真っ最中
イメージは浅すぎておぼろげだけど
そこにない世界だけど空中に思い出を映し出して映画観るみたいに僕はそれに釘付け
時間は あれよあれよと過ぎる
それでもそうすることでしか昔を思い出せない僕ら人間にはそんな時間がとても大事なんだね
間違っちゃいないさ
流したはずの涙も浮かべたはずの笑顔もそこにある
見えなくても記憶がそうおしえてる
ほら また思い出した
忘れていた昨日の喜び
閉じこめられていた在りし日のメロディ。