詩人:楠崎 志杏
悲しげなメロディが好きだった
明るいメロディが嫌いだった
いつまでもまわりについてるお飾りに甘えていた
怖かったんだ
自分にオレンジ色が差し込んでくるのが
恐れていた
明るい感覚に紛れて
埋もれてしまうこと
悲しい感情を忘れてしまうこと
蒼い感情がなくなること
忘れちゃならない
悲しいことも
楽しいことも
恐ろしいことも
忘れちゃならない
泣いたことも
笑ったことも
震えたことも
怖かったんだ
感情にいろんな色が紛れること
でも
忘れちゃならないんだ
繰り替えさないために
2006/06/14 (Wed)