詩人:おるふぇ
泣く児
泣く母
燃える建物
響く爆音、銃声
赤い炎で
染まった街
黒く黒く
焼き付くされる街
焼き焦げて
原型を失い
破壊されて
粉々に散らばる破片
怪我をして動けない者
助けを求めて逃げ惑う者
辛さと苦しみで顔を歪める者
ケロイド化した身体の一部を晒す者
誰が始めて
誰が終らせるのか
いつ終わるとも知れない悲しみの
最悪なる暴力に
不可抗力のまま
落とす命の非情さよ
誰が救い
誰が報うのか
武力や戦闘力で
競われる
強さ
いつか
愛を広める勇気へ
赤き血の流れる人命は
高らかに謳うだろう
犠牲になる者が
居なくなることを
一部を除く大多数は
望むのだから
勝った負けたの泣き笑い
それで幸せになる者など
絶対に居ないと
歴史は教えてくれるはず
灰と瓦礫に染まった
あの川を
清浄める
小さな手よ
一つひとつ
手を取って
泣く児
泣く母
その涙は
優しき者の
心に流るる
平和の川であることを!
さあ灯そう
一縷の希望よ
一人ひとりのその胸に!