詩人:華亥羅区凶
『 ヘルファイア …道化師人形を焼き尽して…』
その ゆらゆら
ぼく すきなの
すごく あついから
さわれないんだ
でも
ぼく すごくすきなの
ことばにはしないけど
さわれなくても
とおくから
てをかざせば
ほら
あったかい…
あ…
思い出して涙溢れ
切ない詞
忘れていた
通りすがりの
お爺さんに
君に歌う歌と
僕の躯に糸を
貰ったけれど
勝手に動かして
歌った口を
針金で縫われちゃった
君の誕生日
二人きりで初めて祝った
君の為に愛の歌を
ケーキにはヘルファイアが立って
躯は糸に踊らされる
瞬間
落ちたケーキ
瞬間
燃えるマット
呆然と僕
慌て君
レースのカーテンに燃え広がって
あっと言う間に全部を燃やす
お家の大きさのおっきなろうそく…
小説の放火魔の初犯の家みたいに
バチバチなりながら家は燃えて
君は
僕を連れて逃げたんだったね
でも僕
どうしてもペットのハムスターを助けたくて
中に入ってしまったんだ
もう歌えない口と一緒に
躯はまた炎の中で踊って
ララララ…ララララララ…♪
ヘルファイア♪
ヘルファイア♪
君はこんなに暖かかったんだね♪
さぁ
ぼくを暖めて…
抱き締めて…