詩人:麗華塵
いつまでも
飛ぶ鳥は落ちないし
空はどこまでも続いていた
剥落とした人生に憤りを感じつつ
何気ない幸せに肩を寄せ
これでもいいんじゃないか、と嘘を付き
自分を誤魔化すことが上手くなった
最近笑わなくなった君にも馴れてしまい
特に不自由もなく
繰り返しの日々で満足していた夏の夜
ふと君の背中を見る
こんなに細かっただろうか?
弱々しい背中には萎んだ羽が生えていて
今でも飛び立ちたいと僕に語る
モノは確実に無くなってゆく
幸せだって、不幸せだって
見えない所で鳥は落ち
まだ見ぬ時代に空は亡くなるかもしれない
終わりはあるんだ
だから尊い
今日は君を抱きしめて眠ろう
照れくさそうに…
久しぶりに笑ったね
視野を超えて
終わりの一部を感じた僕
明日は今日より素敵になりそう