詩人:どるとる
涙はただ流れる
悲しいとき
嬉しいとき
心がふるえたとき
涙はいつもそばにある
僕や君のそばにある
胸をふるわす感情が僕の心に語りかける
いくつの夜をこえればいいのだろう
いくつの不安を抱えればいいのだろう
何もわからなくて
それがいつまでも僕の中から離れなくてさ
あふれ出る涙と
瞬間で消えていく涙
すーっと頬を流れる
世界で一番
尊い誰かが
消えたみたいな
大きな悲しみが
僕をのみこむよ
うれし涙と悲しいときに流す涙
流すならうれし涙を流したい
悲しい涙なんてまっぴらだ
僕はまるで涙に溺れたみたいにもがいてあがいたあとたどり着いた岸で君の笑顔に助けられたらうれし涙に変わるさ
不器用なこの僕じゃうまくは言えないけれど
伝えるよ 届けるよ
心からの涙を
今 君の心へ
立ち止まる誰かの心へ
同じ空の下 同じように途方に暮れる旅人へ
伝えるよ 届けるよ
この言の葉たちを
僕は小さくかみ砕いてひとつの詩にするから
不器用だけれど
きいてほしいんだ。