詩人:どるとる
何もないところから
何かが生まれる
何もないところで
何かが始まる
笑ったり 泣いたり
それなりに忙しい日々
何かが終われば
どこかで またどこかで 何かが始まる
そんな予感 抱いたまま 夢から覚めた 午後の白昼夢
陽射しの中に 春が 少しだけ見えた気がした
それは疑いようのない 幸せの予感
嘘じゃないよ
思い違いでもないよ
あなたがくれる微笑みのよう
なんとなく
伝わるものさ
なんとなく
伝えるものさ
熱が下がったあとの
あっけない 感覚
それによく似た
空っぽの気持ち
ほら 僕の中
君の中
まわる 季節の映写機 泣いたり笑ったり
それだけで 楽しくて
つまらない 欲は 消え去って
二人はまた 向き合うのさ
いつもみたいに笑って久しぶりによく晴れた午後の白昼夢の中で
夢でも 幸せになれるんだよ
僕はわかったんだ。