詩人:さみだれ
ただこの瞬間に
涙が零れそうになるのは
あなたを思うあまり
希望が遠ざかり星となるのは
何も決まったことじゃない
夜の牢獄の中で
静かに訪れる別れも
生きているうちに
何と別れたんだかわからなくなる
だから何も決まってはいない
ならばあなたは何
なぜそこにいるのか
あの言葉が絶えず聞こえるのは
あの安息が終わらないのは
何かが決まっているからじゃないのか
不可思議な焦燥と倦怠が入り交じった今は
知らぬ間に開いたドアの向こうは
やりきれない夕暮れのあとは
何が私を決めているのか
私には何も決まってはいない
運命など言い訳に過ぎない