詩人:高級スプーン
声が語る
海や風
陽の光や月の色
綺麗を売り物に
汚れる街で会いました
我儘に溢された
言葉を拾い
丸まる背中
馬鹿にするのは誰だ
鏡には映らない
偽りのない思いを胸に
手を添えて
貴女は歌う
貴女の声に
引き寄せられて
包まれて
内へ内へと
入り込む
その目を見ても
まだ気付かないの
自分が何を犯したか
信じる者の
迷いなき唄を聞き
疑う言葉は
在りはしない
語られる
気持ちの前で
呼吸して
綺麗だと感じる
一時を
貴女に教わりました
ありがとう
ごめんなさい
ありがとう
ありがとう
貴女にありがとう
2005/10/21 (Fri)